新ゲーム機「OUYA」、海外ユーザーらを虜にしたその魅力とは

 

米国時間3月28日、新ゲーム機OUYA(ウーヤ)の出荷が開始された

今回対象となるのはKIckstarterの出資者のみで、
一般発売は6月より開始される。

元々はKickstarterの一プロジェクトに過ぎなかったOUYA、今や多くの期待が寄せられる一大プロジェクトとなっている

当初、開発資金をKickstarterにて募っていたが、計画立案者に有名デザイナー Yves Behar 氏や、マイクロソフトゲーム機 Xbox 元事業担当者 Ed Fries 氏など、多くのメンバーが加わっていることからあっという間に話題となった。

Kickstarter で資金を募ったところ開始12時間で目標金額95万ドル(約7,600万円)を大幅に超えた260万ドル(約2億800万円)の調達に成功したと発表。その後も資金が集まり350万ドル(約2億8,000万)を超えた。

【OUYAが期待される3つの側面】

1.新しいテレビゲーム機としての「OUYA」

OUYAは,99ドルで発売されるAndroidベースの据え置き型ゲーム機

小規模開発者やホビーユーザーを歓迎するオープン性と、「ゲームらしいゲーム」が遊べる据え置きゲーム機の復権を掲げる点が特徴。

出典gigazine.jp

OUYA自体は、あくまでテレビに繋いで遊ぶ
テレビゲーム機、家庭用ゲーム機に過ぎない。

ただ、OUYAのソフト(ゲームソフト)は
スマホベースで作られているため、
これまで家庭用ゲーム機市場に参入できなかった
大小多くの開発者らが、家庭用ゲーム機市場に
参入し、ゲームを提供できるようになる。

市場の主流がスマートフォン/タブレットやソーシャルゲームに移りつつあり、クリエイターたちもその自由で低コストなゲーム開発を志向しつつあるとの認識のもと、スマートフォンアプリ的生態系を家庭用ゲーム機にもたらし活気づけようというコンセプトがOUYAにはある。

 

感情的臨場感の高いゲームには、テレビこそが最適の画面だと我々は考えています。我々はまた、革新的でクリエイティブな発想をテレビへと呼び戻したいのです。かつ、テレビ画面向けのゲームを生み出したいと考えている人なら誰でも、簡単かつ安価に実現できるような方法でやり遂げたいのです。

OUYA.inc CEOジュリー・アーマン氏の発言より引用

2.コンテンツビジネスとしての「OUYA」

OUYAのゲームは、すべてFree-to-Play(基本プレイ料金無料)のタイトルとしてリリースされ、サードパーティは、ゲーム内アイテムやDLCの販売、アップグレードサービスなどで利益を得る予定になっている。

アプリ内での課金方法として、一度だけ購入する方法 (例えば、広告撤去やアイテム購入など) と、繰り返し買う方法(例えば、コインやトークン) があります。OUYAの開発キットでは、このようなアプリ内アイテムを売るための課金APIがあります。

ゲームをプレイする前に5,000円払うのと、
ゲームをプレイした後に5,000円払うのは、
どちらも5,000円の対価だが、昨今の0円時代、
後者の割合が増えてきている。

しかし、WiiやPSなど大手ゲーム機では、
そうした課金システム自体が中途半端で、
ゲームの開発者、ユーザー含めその多くが
スマホゲームへと流れていた。

OUYAには、そうした課金システムを
開発者が実装できるAPI自体が用意されている。

個人や独立系の小規模開発者以外にも、スクウェア・エニックスやバンダイナムコをはじめ多数の企業からコンテンツの提供や参入声明を集めています。

開発者が経済的に成功しつつも自らのビジョンを追い求められる、そういった流れに最適化したゲーム専用ハードウェアが、マイクロコンソール(OUYA)なのかもしれません。

3.オープンプラットフォームとしての「OUYA」

 

Ouyaにはハードに付属する形で開発キットが含まれており、デベロッパーは各種ロイヤリティを支払うことなくゲーム開発を進めることが可能です。Androidベースであるため既存の開発環境が移行しやすく、デベロッパーが容易にOuyaでの開発を行えることも魅力の1つとして謳っています。

Androidベースであるということは、現在話題になっている製品以外でもSamsungのような企業が参入する可能性があると述べ、最終的にAndroidがこの種のゲームの共通フォーマットのようになる可能性もある。

▼ハード面でも面白い試みが

3Dプリンター・メーカーのMakerBotとオープンソースAndroidゲーム機のOUYAは提携を発表した。これにより、OUYAゲーム機のユーザーはMakerbotの3Dプリンタでカスタムメイドの筐体を家庭でプリントすることができるようになる。

OUYAのハード(設計図)が一般公開され、
そのデータを元に自分の好きなデザインの
OUYAを3Dプリンターで作る事もできる。

OUYA自体は簡単に分解できる構造となっており、
色々と改造も可能。DIY熱の高まりとともに
自作PCのような自作OUYAといった
特集が組まれる日も来るかも知れない。